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在校生父母

目標に向かって 二年母  橋本 夏子

 高等科での生活も早いもので二年が過ぎようとしています。親の目線で振り返ると、二学年は息子にとってやりたい事が少しずつ分かってきたターニングポイントの年となったのではないかと思います。学習院には高等科からお世話になっておりますが、慣れない遠距離通学や外部生という立場など入学当初は不安に思う事もありました。しかし、当の本人は新しい環境で毎日を思い切り楽しんでおり、心配の必要はありませんでした。最近は楽しみが過ぎて別の心配をする程ですが、そのような楽しい高等科生活を送る事ができ、周囲の方々に対して感謝の気持ちで一杯です。
 息子は二学年になってから高等科の自由な校風を自己の責任に基づき謳歌する一方で、得意とする事や夢中になれるものを見つけたいと試行錯誤しているようでした。思い悩んでいる時期に部活動や学校生活での関わりを通して先生方や先輩方、友人そして他校の生徒と幅広く関係を築く事ができ、そこから徐々に自分の目指すものが見えてきたのかもしれません。つい最近「部活よりやりたい事がある」と切り出され、いつになく活き活きと語る姿に人との出会いや繋がりがもたらす影響の大きさを改めて感じました。
 やりたい事が分からない若者が増え社会問題となっているとメディア等で伝えられている昨今、その予備軍となりつつあった息子が高等科での関わりから将来に繋がる目標を持つ事が出来た事は非常に幸運と思い、目標に向かって進む姿を応援し見守りたいと思います。

自分らしく、前向きに   一年母 中村規子

 今年の春休み、久しぶりの全員揃っての家族旅行。高1から東京で一人暮らしの大学4年の長男。この夏からサンフランシスコの大学に留学を決めた高3の長女。そして我が中等科を卒業したばかりの次男。私は色々プランを立ててワクワクしていた。
 ダイヤモンドヘッドを下山し始めて間もなく、長男が、2年ほど会話らしい会話をしていなかった次男に、「地球は生物だと思わない?」次男は、「...、いや、鉱物だと思う。」 前置きは聞こえなかったが、宇宙についてやたらと詳しい二人は、ずっと下山するまで快調に意見をぶつけ合って話していて、嬉しくなった。
 3人の子供の性格はまるで違う。私は子供と遊ぶのが大好き。自営業で忙しかったが、粘土、レゴ、トランプ、オセロ等々、またニュース、世界の出来事等を問題形式で出したり、何しろ、多くを学び、考え、創造力をつけ、頭を使う楽しさを知ってほしかった。それは、どんな困難があっても前向きに考える力をつける為だ。中でもよく一緒にやったのが、「百マス計算」。「百マス計算」は、前頭葉を鍛えて、やる気、集中力をつけて、前向きになるらしい。
 前向きになった子供たちは、自分らしく輝き始める。
 長男は、小学三年の時、お札に印刷されてある人物に興味を持ち「お札にのるぐらいの人になりたい。この人の学校で勉強したい。」
と。なんて可愛いコメントなのか。それからは、ますます勉強、読書、スポーツを頑張り、現在大学四年生。幾社からの内定決定にもかかわらず、起業し始めてるようだ。
今なお、向上心の塊である。
 長女は、幼いころから色彩に関して素晴らしく、発想がユニークで自由。「人類は大昔から、そして、人間は生まれた時から、常にデザインに囲まれていて、身の回りすべてデザインなしでは考えられないね!」と、小学生だった娘は、日本の繊細なデザインを世界に広めたいと考えつづけ、高1の時から大学は海外留学と決め、今年、八月に渡米した。
 次男は、小学一年からパソコンを触り始め、パソコンの構造に興味を持ち、中学一年で自らパソコンを作り、テレビモニター3台を繋ぎ、中学2年でアメリカMIT大学の講義を見て、アメリカのIT教育に興味を持ち、中学3年の時、自分の将来のために、アメリカの高校に留学したいと希望してきた。8月に渡米して3か月、毎日が忙しく充実しているようで、現在、学校で、CYBERPATRIOTのチームに入ったとのこと。それは、アメリカ空軍主催の「国内最大かつ最も急速に成長している青少年教育プログラム。科学、技術、工学、数学など、アメリカの若者の間でサイバースキル強化に専念するプログラム。」まさに次男の大好きな分野。難しいけどすごく面白いらしい。参加するだけでもいい経験になるだろう。
 今まで子供たちは、多くの挫折や失敗で、たくさん悩んできた。悩めば悩むほど成長する。失敗したこと、できなかったことは、子供達自身が大いに反省している。親が思っている以上に悩んでいたはず。だから、良くできたこと、興味を示したことを、ほめて、共感して、話を夢を膨らましてきた。何事も経験。失敗を恐れないでほしい。夢への道は一つではない。不安があっても、その脳で心をコントロールして何事も前向きに考えて挑戦してほしい。一度しかない人生、自信をもって、自分らしく自分色の花を咲かせてほしい。 
 子供は親に認められると、不思議なほど、やさしさも増して、大きく成長しているような気がする。
これからも、世界に一つしかない個性を、ほめて応援していきたい。

弁当がつなぐ息子と私 二年母 池田 真由美

 公立小学校に通学していた六年間を除き、息子に幼稚園年少から八年間弁当を作ってきました。
 中等科に入学してからはカラフルな色合いよりも栄養のバランスと、腹持ちの良さに重点を置いた弁当だったので、全体的に茶色系のおかずがメインの地味なものだったと思います。私自身仕事をしている為、弁当は朝の忙しさの中であまり時間をかけずに作っており、前夜の残りや当日の朝食のメニューの一品を味付けや形を変えて入れたり、半既製品を使ったりと決して時間をかけた愛情たっぷりの弁当とは言い難いのですが、そんな弁当でも息子は好きだと言ってくれます。
 もちろん日によっては勘弁してくれこの中身という日もあるそうです。そんな時は帰宅し弁当箱を返しながら「あれはないよ。」と会話が始まり、弁当に入れて欲しいおかずから夕食に食べたいメニューへ話が広がり楽しいものです。勘弁してほしい物だけでなく、美味しかったという感想も伝えてくれるのでうれしく思います。
 中等科入学時は容量が九五〇mlだった弁当箱も三代目となり、容量も一ニ〇〇mlと息子の成長と共に大きくなりました。いよいよ高等科三年生になる来年度、私の弁当作りも残すところ一年となりました。息子の人生の中で弁当を作ってあげる最後の一年になるかもしれません。自分自身が作る事を楽しみつつ、後悔の無いようまた弁当が息子にとって良い思い出になるよう、忙しい中でも心を込めた弁当を作ろうと思います。「今日も美味しかったよ。」の笑顔を思い浮かべながら。


H25年度 『高等科だより 132号』 より転載

アメリカとハンガリーの生活  2年母 秋澤 純子

 息子はアメリカ東部コネチカット州で生まれました。マンハッタンから電車で五十分。軽井沢と鎌倉が一緒になったような緑多い海沿いの町でした。夏はサマータイムで九時頃まで明るいので、会社が終わってから公園でテニスをしたりソフトボール大会をしたり、ビーチでお喋りをしたり。こんな人生を送る人々もいるのだなと羨ましく思いました。
 小学校三年の時にはハンガリー共和国に転勤し、息子はアメリカンインターナショナルスクールに通いました。学年三クラス、計五十四名が三十一か国から集まった、まさしくインターナショナルな学校でした。幼稚園から高校までで数えると五十か国に及んでいました。年一回のインターナショナルウィークでは料理や文化、遊びなどを披露し合い理解を深めます。フィナーレは民族衣装に身を包み国旗を掲げて行進です。さながらディズニーランドのイッツ ア スモールワールドのようでした。年若いうちに自国の文化について考え、世界には様々な文化や言葉を持つ人々がいることを体感できたことは、息子にとって貴重な経験になったことと思います。
 ハンガリーから西へ車で少し走るとオーストリア、どんどん行くとスイス、イタリア。家の造りも挨拶も食べ物も少しずつ変わっていきます。国境はあれども様々な国が地続きでその境目は文化が混じりあっている様を感じたことも貴重な経験になったと思います。
 インターネットの普及で画面上では瞬時に世界中に行けます。でもできれば若いうちに自分の足で外国の地に立ってみるのが良いと思います。学習院生の礼儀正しく誠実な人間性は言葉や文化を超えて通じると思います。自信を持って世界に羽ばたいて行ってほしいと思います。

H23年度 『高等科だより 126号』 より転載

高校生活で遣り残したこと 1年父 西野 義幸

 私が高校生活を送った昭和五十年代後半は、詰込教育と受験戦争の色濃く残る時代でした。授業は、大学受験を意識した予備校のような授業で、来る日も来る日も知識を詰込むといった感じでした。そのような中でも、やはり青春真只中、バンドや応援団、生徒会に学業以上にのめり込み、苦楽を共にした、かけがえのない友人を得ることが出来ました。大人になるにつれ、人は打算的になるものです。高校時代は損得抜きで付き合える「一生の友」を作る良い機会です。是非皆さんにも部活動等高校生活を通じ、心の財産となる友人を見つけて頂きたいと思います。
 さて、私自身、社会に出た後、高校生の頃もっと頑張るべきだったと後悔することは、現代史(当時受験での出題比率が低く重要視されてませんでした。)と語学の習得でした。何故なら、私は仕事の関係で、一年の半分近くを海外で過ごしていますが、ビジネスの場面では、我国の歴史を知り、相手の背景を理解し、自分の言葉で直接対話をすることが、国の垣根を越えて信頼関係を構築する上で非常に大切なこととなるからです。
 私は幸いにも二十代最後の年に、企業派遣留学生として二年間のやり直しの機会を得る事ができ、やがてこの留学が人生の転機となりました。ただ残念な事に、三十前後の「おじさん留学」では習得した語学も流暢さに欠ける点は否めません。「鉄は熱いうちに打て」といいます。若く感性豊かな高校時代に海外の文化に直接触れ、その国の歴史的背景を知り、語学を磨いていくことは人生の財産となることは間違いありません。最近、日本の若者の留学離れが進んでいると聞きますが、世界は益々小さくなってきています。高校生活に悔いを残さない為にも、勇気を胸に一歩踏み出してみては如何?

H23年度 『高等科だより 125号 より転載』

「裁判員裁判」雑感 1年父 徳田 薫

 仕事柄,裁判員裁判に対する皆さんの意識や考え方に関心を持っています.この制度の開始まで三年を切りました.拙稿をお読みになっている皆さんの中でも,三年後 には,裁判官と並んで刑事裁判に参加されておられる方がいると思います.しかしながら,各種のアンケート結果等をみると,この制度の意義が十分に伝わっているとは 言い難いようです.
 ところで,日本は「格差社会」であると言われることがありますが,この背景にあるのは,「他人事」には関心を寄せず,自分と家族や友人等の「身の回り」だけが豊 かで幸せであればいいという意識だと思います.「格差」をなくすためには,社会保障の拡充も重要ですが,何よりも,私たちが同じ社会,同一の共同体の中で生活して いるという意識を育むことが必要だと思います.
 そこで裁判員裁判ですが,この制度は,裁判員の皆さんが,日常生活の中で培った常識や感覚を,それぞれの言葉で伝え合うことが前提とされています.つまり,裁判 員裁判は,社会の中で生起した犯罪を「共通」のテーマとし,自分の意見を述べ合うことにより成り立つ制度です.このような制度を根付かせることは,単に裁判が身近 になるにとどまらず,私たちの間に,「同じ社会,同一の共同体の中で生活している」という意識を醸成することに繋がるのではないでしょうか.
 さて,父親の視線でみると,学習院で学ぶ長男,二男は恵まれた環境の中で,良き友人を作り,有意義な学生生活を送っているようです.彼らの成長を楽しみ にしつつ,願わくば,学習院の教育理念である「豊かな感受性」を育んで,社会の出来事を自らの問題として関心を持つようになって欲しいと思っています.

リーダー像とは 2年父 上野 影典

 我家では,長男が大学三年,次男が高校二年におり,学習院の一貫教育というフレームの中で,勉学にいそしみ,友人に恵まれ,学園生活をエンジョイしてお り,紙面をお借りし,厚く御礼申しあげます.本日は,若き高校生が,次代のリーダーを目指すに際し,リーダー像とは何かという題目で話を進める.リーダー 像は,会社も学校も,基本的には同じと考える.今回皆さんが馴染みの薄い会社を例に,リーダー像に関して述べる.リーダーとはどの様な存在であるべきか述 べろと言われて直ぐに答の出る人は少い.先ず,リーダーとマネジメントとを対比して述べる.マネジメントは,学校に関係ないと思うだろうが,学校でも部活 動で,マネジャーという職務があり,この活躍如何で,部活動に相当の差が出る.リーダーとは,会社においては 自 ら先頭に立ち,ビジョンを示し,実行戦略を構築し,率先して実行に移すのがあるべき姿である.又,外部より敵が攻めてくる時には,自ら先頭にたち,果敢に 立ち向い,防衛に当る事により,組織員に勇気,希望,活力を与えるのが,リーダーである.一方,マネジメントだが,リーダーはヒートアップさせる面を持つ 反面,マネジメントはクールダウンさせる面を持つ.つまり,経営では限られた資源の,人,もの,金,情報を有効に活用し,配分する冷徹さ,緻密さが要求さ れる.又,マネジメントの本質は,組織員が規律を守り,主体的に参加し,能力を十二分に発揮出来る環境を作る事である.それでは,リーダーとなるには,具 体的にどの様な資質を持っているべきか.日本の会社には,リーダーの条件,資質を具体的に文字に表わしている会社は見当らないが,米国の世界的企業のGE 社(ジェネラル・エレクトリック社) では,リーダーの条件を八ヶ条に纏めている.GE社が求めるリーダーの条件は,(1)明確なビジョンを持つ (2)次代のリーダーを育てる (3)情熱を 持ち結果を出す (4)日々変革 (5)チームワークを大切にする (6)スピードを持って仕事に取組む (7)高い品質を追求する (8)企業倫理を遵 守する,以上の八つだが,これは多国籍企業であるGE社にとって,世界的に共通のリーダー像である.以上,総てが学校に当てはまる訳ではないが,参考にな る面が多いと思う.時間がある人は,GE社では何故この様な資質をリーダーの条件に入れたか,又皆さんであれば 上記以外に,どの様な資質を条件に入れる か,考えてみて下さい.

「将来体験学習」を見学して 3年母 菊池 直子

 今年の二月,高二の幹事数名で日本ユニシス・ラーニング(株)にて実施された「将来体験学習」を見学させていただきました.昨年第一回目が実施され,雑 誌アエラや読売新聞等に掲載され注目を集めました.高等科生の中には何の為に大学へ入るかが漠然としたままで進学し大学への進学と将来の自分をリンクして 考えることが出来ない生徒が少なくないというのも現状のようです.現在社会問題にもなっているニートやフリーターの増加はこれから大人になる子を持つ親と しては正直なところひとごとではないのです.
 今回も日本ユニシス・ラーニング(株)が一般企業の新入社員研修用に開発したプログラムを利用しグループに別れ,新会社を設立する起業シミュレーション など学校の授業では普段出来ない興味深いカリキュラムでした.限られた時間の中で作業学習を進めて行くにはチームワークが重要になってきます.コミュニ ケーションの必要性を実感するとともにグループ中で自分は何をするべきかを考えます.そうすることによって自分の強みや弱みに気づき自分自身の理解も深ま ります.そういったことから自分の将来が少しずつ見えて来るのではないでしょうか.最初は何が始まるのかと不安そうにしていた生徒たちでしたが次第に好奇 心やチャレンジ精神に溢れた表情に変わっていく様子に私自身とても感動いたしました.我が子も是非参加させたいと強く希望しておりますが今年は実施される 計画が未定と伺っております.是非毎年恒例になる ことを期待しております.

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