2014年4月アーカイブ

 公立小学校に通学していた六年間を除き、息子に幼稚園年少から八年間弁当を作ってきました。
 中等科に入学してからはカラフルな色合いよりも栄養のバランスと、腹持ちの良さに重点を置いた弁当だったので、全体的に茶色系のおかずがメインの地味なものだったと思います。私自身仕事をしている為、弁当は朝の忙しさの中であまり時間をかけずに作っており、前夜の残りや当日の朝食のメニューの一品を味付けや形を変えて入れたり、半既製品を使ったりと決して時間をかけた愛情たっぷりの弁当とは言い難いのですが、そんな弁当でも息子は好きだと言ってくれます。
 もちろん日によっては勘弁してくれこの中身という日もあるそうです。そんな時は帰宅し弁当箱を返しながら「あれはないよ。」と会話が始まり、弁当に入れて欲しいおかずから夕食に食べたいメニューへ話が広がり楽しいものです。勘弁してほしい物だけでなく、美味しかったという感想も伝えてくれるのでうれしく思います。
 中等科入学時は容量が九五〇mlだった弁当箱も三代目となり、容量も一ニ〇〇mlと息子の成長と共に大きくなりました。いよいよ高等科三年生になる来年度、私の弁当作りも残すところ一年となりました。息子の人生の中で弁当を作ってあげる最後の一年になるかもしれません。自分自身が作る事を楽しみつつ、後悔の無いようまた弁当が息子にとって良い思い出になるよう、忙しい中でも心を込めた弁当を作ろうと思います。「今日も美味しかったよ。」の笑顔を思い浮かべながら。


H25年度 『高等科だより 132号』 より転載

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