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カウンセリングルームだより

「自分と違う」は人を理解するための大切な視点

中野 良吾

 (カウンセリングルーム)
「カウンセリング」、「カウンセラー」という言葉にどんなイメージを持つでしょうか?最近 は、いろいろな場面で「カウンセリング」という言葉を耳にするようになりました。たとえば、化粧品を買うときや、スポーツジムへ行ったときなどに、専門ス タッフのカウンセリングをうけるなどといいます。

 この場合、専門スタッフ(カウンセラー)は、お客(クライアント)がどのような顔にし たいのか、体をどのように鍛えたいのかなどの希望や要望や夢(?)を聞いたうえで、肌や体力を何らかの方法で調べて現状を把握し、ニーズにあった商品やト レーニングメニューを提供します。客観的なデータや的確なアドバイスが大切になるでしょう。

 臨床心理士などの心の専門家(カウンセラー)が行うカウンセリングは、相談者(クライアント)の悩みや課題を確認したうえで、心身状態を把握し、解決の糸口を相談者と共に探っていきます。最も大切なことのひとつは、相談者の状態や気持を把握することです。

  人を理解すること、特に気持を理解すること(共感)はそれほど容易ではありません。人は自分の経験や体験を参考にして相手のことを理解するのですが、似た ような体験だから相手も自分と同じように受け止めている、感じているとは限らないのです。むしろギャップがある場合が多いのです。「気にしすぎだよ」、 「そんなにショックを受けなくても・・・」と言いたくなる時は、「自分ならそれほどのショックを受けない」ということなのです。相手にとってはどうなの か?と想像することが大切です。

 「自分とは何か違うな」と感じることがお互いを理解するための第一歩なのです。

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