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卒業生からのメッセージ

全力で駆け抜けてきた三年間

2015年度卒 飯室 陸

 高等科の写真に写っているのは、真っ黒な肌、丸坊主の自分の姿。そう自分は、高校球児だったのだ。 
 思えば入部当初、自分はどうしようもないほど下手くそだった。そんな自分だが、高校生の時よく母から言われていた言葉がある。それは、「あなたは、人の何十倍も努力してようやく他人と同じラインに立てるのよ。」自分はこの言葉を胸に、二年半不器用ながらも全力で駆け抜けてきた。自分たちの代は、最後の夏の大会でベスト16まで進出した。ベスト16を決めた瞬間は、一生忘れることの出来ない感覚だった。しかし、自分にとってベスト16という功績よりも、少ない人数の中でグランド内外で汗をかき、白球を追いかけ、みんなで築き上げてきた二年半という日々の方が大きな誇りであり、高等科での一番の思い出だ。
 野球部に入って一つ分かったことがある。それは努力は報われなくても価値のない努力はないということだ。自分は、最後の夏にレギュラーを取れなかった。それ自体一生悔やみきれないし、自分の努力を全て否定された気がした。しかし、こうして引退して見た時、とてもやりきった気持ちになれた。なぜだろうか。それは、最後まで同じ情熱・モチベーションで努力をし続けられたからだと思う。目標は達成されずとも、努力をし続けることは、必ず何かを見出してくれる。自分はこのことをしっかりと胸に刻んでこれから先を進んでいきたい。

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