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高等科NEWS

平成25年度 2学期始業式

2学期の始業式が行われました.
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留学生が紹介されました.
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入学式

今年度の入学式が行われました。
暴風雨の影響を考慮して午後からの開始となりました。
まだ風は強かったですが台風一過(暴風一過?)の澄み渡る青空のもと
新入生を迎えることができました。
今年は桜が早くソメイヨシノは新芽を出していましたが、他の様々な花が見られました。

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1年生の主管の他、来日した留学生が紹介されました。
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科長告辞
学習院高等科
科長 林 知宏

 新入生のみなさん,入学おめでとうございます.みなさんが入学した学習院高等科は歴史を持った学校です.現在ある日本の学校の中でも最も古くに作られた学校の一つです.多くの人がここで出会い,多くを学び,たくさんの思い出を胸に刻んで巣立っていきました.学習院という学校は時を越えて人々に支えられ,また人々を支えてきました.この環境は時代が移り,人が集まり散じてなお変わらぬものを備えているはずです.
  いま,われわれの住む世界はグローバリズムの波にさらされています.簡単に国境を越えて,人や資本が移動する世の中になってしまいました.加えて国内に目を向けると,一昨年の3月11日以降,様々な解決すべき事柄がこの国を覆っています.にもかかわらず,大人たちが運営する社会はスピード感に欠けているように感じるかもしれません.問題が生じている現場では,人々は懸命に取り組んでいます.しかし全体として停滞しているように見えるのです.日本は決して未熟な知恵のない国ではないはずです.過去にできあがった日本のシステムは相応に強固で,あらゆる方向に網の目が張り巡らされています.しかしだからこそ,その過去の先例がかえって足かせになることもあります.経済成長とエネルギー問題,高齢化に沿った福祉の充実,社会基盤の維持と財政負担の軽減,どれも緊急性のある重要課題です.国内の産業を守ることと世界に向けて開かれた社会であることのバランスをどのようにとっていくのか,柔軟さと強靭さが求められます.ただ,異なる価値観を持った人々の中での合意形成は必ずや困難さを伴います.複数の人間が集まるところでは,方向性の違う利害や異なる欲求が渦巻いています.個人が思い描くことが単純に実現することのほうが稀だと思う方が無難です.みなさんの目から見ると,大人たちの世界は仕組みがよくわからないブラック・ボックスでしかないかもしれません.そこで何が行われているのか.まだ中身がみなさんたちの前に十分には開かれていないでしょう.
 実は,学校はその大人の社会の縮小版です.学校には,年齢の異なる教職員,先輩・後輩との人間関係,そして同級生同士の人間関係ができあがっています.集団の中で一定の秩序を守るためのルールがあります.同時に高等科生となって,いくらかの自由も手にできるようになります.みなさんは自分を取り巻く学校という「社会」とかかわりを持ち,自ら働きかけることもできるようになります.ここでは自分に何ができるか可能性を試すことができます.ただそこでは,望むことと実際に手に入れられるものとのギャップのあることを実感するかもしれません.ときには大いに悩むこともあるかもしれません.行動の自由度が高まることは,何でも自分の思うようになることとはまったく違うのです.みなさんが社会のミニチュア版をこの高等科の学校生活を通じて少しばかり体験して,どのようなメカニズムで人間たちが共存していくのか,多くのことを学んでほしいと思います.
 その際,特に求められるのは他者とのコミュニケーションだと考えます.自分自身の存在を他者に理解してもらうためにはどうすればよいのか.そこでは,何より個人の力が試されるのは言うまでもありません.ただ一人だけの世界で完結してしまうのでは足りないと思います.どんなにツールが発達しようとも,結局最後は人と人とが対面して言葉を交わすことに尽きるのです.それが何より重要であることに変わりがありません.自分の周りの人々と連携して,1+1が2以上になることを目指して欲しいと思います.いつしかみなさんは大人たちの運営する社会の中に入っていく時が来ます.そこに向けて歩んでいくために備えることがみなさん全員の課題です.成功よりも,どちらかと言えば失敗から学ぶことが多くあるのではないでしょうか.それこそが大人になるということの意味だと考えます.
 父母保証人の皆様,本日の入学式には学校法人学習院を代表し,波多野院長をはじめ,森田常務理事,堀口常務理事が出席しております.また来賓として内藤桜友会会長,小島父母会副会長,渡辺中高桜友会副会長にもご列席いただいています.私たち学習院高等科の教職員一同,心からご子息のご入学をお祝い申し上げます.高等科の3年間は何より心身が大きく成長し変化する時です.父母保証人の皆様と彼らとの距離感も変わってくることでしょう.父母・生徒・教職員が作る三角形がバランスを崩さないように,それこそ大人同士もコミュニケーションを大切にして,彼らの成長を見守っていきたいと存じます.
 学習院高等科はみなさんが未来において行動するための基礎を養う場です.さまざまな機会が提供されるはずです.その機会を生かすためにぜひ自ら一歩前へ出る気持ちを持ってください.積極性を備えて学校生活を送るならば,この3年間はかけがえのないものになるでしょう.過去に十分に考慮されてこなかった事柄はたくさんあります.それが何であったかを見極め,新たな領域を見出すことに挑戦する,それがみなさんのテーマだと考えます.誰かに手を引いてもらうことだけを期待していては,豊かな学校生活を送ることにはならないはずです.反対にもしみなさんが力を養い,自ら前へ進もうとするならば,まわりの人々はそっと背中を後押ししてくれるでしょう.
 高等科新入生のみなさんにとって高校生活が充実したものになり,みなさん自身が予想もしないような大活躍の場ができることを心から願っています.みなさんの一層の発展を祈りつつ,私の告辞とします.