第1部では探検家シャクルトンが流れ着いた島としても知られる南極海の秘境サウスジョージア島での取材の様子を貴重なスライドを中心に伝えてくれました。オットセイやペンギン、ゾウアザラシなどが暮らす豊かな生態系と厳しい自然環境は圧巻でした。
そして第2部では、我々にとっても身近な場所である明治神宮の森についてお話していただきました。通常では立ち入ることのできない都会の中の秘境の知られざる自然の姿を完成したばかりの貴重な映像を通じて見せていただきました。
目白から近いところに東京にはもういないと思われていた動植物や新種の生物さえもいたという事実は本当に驚きでした。
そして第3部では希望生徒を対象に日本最後の秘境南硫黄島での過酷な取材の様子を実際に放送でも使われた映像を使いながら教えてくれました。
25年ぶりの調査だったそうですが、ここには小笠原諸島の父島などで絶滅が危惧されている貴重な生き物がまだ手つかずの自然の中で生きているそうです。人間を見たこともないこの島の鳥たちは人を恐れることさえ知らないそうです。
講演終了後には伊藤さんが32年前の卒業時に高等科に寄贈した標本を見るために地下の標本室に行きましたが、そこで先程の講演に出てきた、現在では南硫黄島でしか繁殖していない貴重なクロウミツバメの剥製を発見しました。伊藤さん貴重な講演をありがとうございました。